あら、いらっしゃい。
レインの部屋へようこそ。
どうしたの?
悩み事かしら?
ふふ、まぁボウヤゆっくりしておいきよ。
ウィスキーはお好きかしら?
ふふっ
少しお喋りしましょうか。
おっと、逃げないで?
まだ暑い夏の日のことよ。
いつものように颯爽と帰宅したの。
結んだ髪を解きながら冷蔵庫のビールを開けてプシュッ!ぐびぐびいってたわ。
北川景子顔負けよ。
ふふっ、やだボウヤ顔が赤いわ。
うふふ。
弱いのね。
そう、話を戻すわね。
単刀直入に言うわ。
いたのよ。
急に居たのよ。
彼よ。
レインびっくりしちゃったわ。
二階に急に居たのよ。
一寸の狂いもなく居たわ。
まるであたかも当然のように。
最初からそこに居たと言うかのように…。
ゾクゾクしちゃうわね。
わたしはこう言ったわ。
「えぇぇー!!!
いつから居てましたん!!
いやこれ、言うてくださいよー!!
勘弁してくださいよー!!
タハー!やられましたわ先輩!!」
ピクリともしないわよ。
だって、像だもの。
わたしは続けたわ。
「ちょいちょいちょい!
そこなんかキてくれんとー!!
かなわんなー!そらかなわんなー!」
結構部屋に響いてたわ。
そこでやっと冷静になれたの。
レインセイになれたの。
ふふっ、笑ってもいいのよ?
あ、これ…あの子の仕業かな?って。
フレンドのはるちゃんよ。
ドワ子よ。
あは、隣の可愛い子は誰って?
わ・た・し
何故かオガ子で酒場登録したときより人間の時の方が稼いでくるわ。
あと、気持ち迷宮で会ったみんなが優しい気がする。
ふふっ、世の中って不公平よね…。
あらいけない、歳を取ると涙もろくていけないわ…。
話がまた逸れたわ。
そのつい前に部屋で遭遇していたの。
見て、このべーすけそっくりな猫。
あ、「べーすけ」っていうのはわたしのペットのぷりずにゃんね。
で、ついこの前にはるちゃんが我が家に連れてきたこの子は
「マダムびっち」っていう名前のぷりずにゃんよ。
べーすけの嫁に!とはるちゃんは言うけどビッチなんてお断りよね。
しかもマダムでビッチなんてとってもスキャンダラスな匂いがするわ。
…ちょっとうちのべーすけには刺激が強すぎるんじゃないかなって…。
だから彼女が怪しいわけ。
周りを見て?
尻。
見渡せば尻。
渡る世間は尻ばかりよ。
この鬱屈した世界でただひとつ変わらない尻。
その尻が溢れんばかり並んでいるわ。
何個あるのかって?
数えてないわよ!
つまらないこと聞かないでちょうだい!
見渡してみてどうかな?
…ふふ。
不思議と落ち着くのよね。
初めは私も思ったわ。
「んなアホな!!!
こんなもんあかんあかんで!!!
あほ言いよんな!」
でも今は違うの
「なんやこれ…
ええやん、なんかええやん」
あなたも思うでしょ?
あ、これうちでもやりたいなって。
あ、思わない?思わないか
だからね、わたしお礼がしたいって思ったの!
これは、わたしもひと肌脱がないと…
わたしも…脱がないとなって///
べーすけも大賛成でやんすと言ってたわ。
だからわたし///
してあげたの…
お返しにはるちゃんのハウスハウジングを。
ふふ、期待しちゃった?
可愛い。
ボウヤ、それは今度あなただけにね?ふふ
あら顔が青いわよ…?
飲みすぎちゃった?
青いのはお尻だけにしてちょうだいよっ
ふふっ
あれ?結構笑えるかなって思ったんだけど…。
ほら
ピアノとか置いてさ…
とっても可愛いと思わない?
よく見て?
とっても女の子らしい可愛いお部屋よね。
レイン結構本気でやっちゃった。
「はるちゃんどやぁぁぁ」
結構喜んでくれてたんだ…。
わたしも嬉しかったの
すごく、すごくよ。
そしてつい最近…。
久しぶりに彼女の家に行ったの。
…。
彼女、城買ってたわ。
城買ってたわよ。
もともと丸い二階建てだったの。
丸い家ってとってもハウジングしにくいと思わない?
わたしはとっても思うわ。
城買ってたのよ。
だから…
ハウジングも無かったことになってたわ。
無かったことになってたのよ!!
…わたし全然気にしてないの。
ふふっ。
全然気にしてない☆
だって、わたしのハウジングよりとっても素敵になってたわ!
うふ!すっごく素敵なの!
気にしてない…
むしろめでたいの…
ただ少しだけ…
今夜は酔いたい気分かな…
レイン今夜は酔いたい気分かな☆
うふふふ!
レインも城欲しくなっちゃった。
全然気にしてないの!!!